
車の販売現場には、新車ディーラーと中古車営業マンという2つの顔があり、それぞれの役割や強みが異なります。まず両者の「何を」「どのように」扱っているのかを押さえ、取り扱い車種や在庫管理、価格設定、保証・アフターサービス、マーケティング手法といった基本的な違いを明らかにします。比較ポイントを理解することで、自分がどちらの現場で働くことに魅力を感じるのかも見えてくるでしょう。
新車ディーラー・中古車営業マンの違いの違いを一覧表にまとめてみました。下記は一例のため、すべてのお店に当てはまるわけではありません。大枠のイメージとして参照ください。
各項目ごとにさらに詳しく紹介していきます。
比較ポイント | 新車ディーラー | 中古車営業マン |
---|---|---|
取り扱う車種 | メーカー契約の新車のみ | オークション仕入れ+買取ルートで多様なメーカー・モデル |
在庫管理 | メーカー納車→展示/試乗→決算期に展示入替 | 毎日オークション→登録→整備・クリーニング→即販売 |
価格設定・交渉 | メーカー基準の値引き(5~15%が目安) | 相場+査定データで自由設定→総額交渉も可能 |
保証・アフターサービス | 新車登録後3年/6万km(一般)+5年/10万km(特別)+有料延長 | 独自保証パック中心(引継ぎ可)→保証範囲・期間・工賃は店舗次第 |
アフターメンテ | 6・12か月点検、純正部品整備、リコール対応 | カスタムメンテパック・車検プラン→長期計画を提案 |
マーケティング手法 | 地域密着(展示会・DM・チラシ)+近年SNS/Web広告 | ポータルサイト・自社サイト+イベント/動画等で広域集客 |
取り扱う車種 | 新車ディーラー:メーカー契約の新車のみ | 中古車営業マン:オークション仕入れ+買取ルートで多様なメーカー・モデル |
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在庫管理 | 新車ディーラー:メーカー納車→展示/試乗→決算期に展示入替 | 中古車営業マン:毎日オークション→登録→整備・クリーニング→即販売 |
価格設定・交渉 | 新車ディーラー:メーカー基準の値引き(5~15%が目安) | 中古車営業マン:相場+査定データで自由設定→総額交渉も可能 |
保証・アフターサービス | 新車ディーラー:新車登録後3年/6万km(一般)+5年/10万km(特別)+有料延長 | 中古車営業マン:独自保証パック中心(引継ぎ可)→保証範囲・期間・工賃は店舗次第 |
アフターメンテ | 新車ディーラー:6・12か月点検、純正部品整備、リコール対応 | 中古車営業マン:カスタムメンテパック・車検プラン→長期計画を提案 |
マーケティング手法 | 新車ディーラー:地域密着(展示会・DM・チラシ)+近年SNS/Web広告 | 中古車営業マン:ポータルサイト・自社サイト+イベント/動画等で広域集客 |
新車ディーラーは、自動車メーカーと特約店契約を結び、そのメーカーの新車だけを正規に取り扱います。そのためショールームには常に最新モデルや限定仕様の新車が並び、他社メーカーを取り扱うことはできません。
一方、中古車営業マンは全国各地のオートオークション会場や買取ルートを通じて多様なメーカー・モデルを仕入れ、自社在庫として提案できます。実際、多くの中古車店では在庫の約9割がオークション会場からの仕入れ品であるとされ、輸入車や軽自動車、ハイブリッドなど幅広いラインナップを一度に比較検討することが可能です。
新車ディーラーの在庫管理は、メーカーから納車された車両を展示や試乗車として運用し、モデルチェンジや決算期に合わせた展示計画を立てることが中心です。キャンセル在庫や特別仕様車の確保もメーカーの販売戦略に沿って行われます。
中古車販売店では、オートオークション会場で落札した個体情報を車両状態表や写真とともにシステムに登録し、整備やクリーニングを経て商品化します。全国にある会場でほぼ毎日オークションが開催されるため、在庫の回転スピードも早く、リアルタイムで入出庫が発生します。
新車ディーラーでは、メーカー希望小売価格をベースに車両本体価格の5〜15%程度が値引きの目安とされます。モデルチェンジ前や決算期には値引き幅が拡大することもありますが、交渉余地はメーカー基準の範囲内です。
一方、中古車営業マンはオークション相場や買取査定データを基に個々の車両価格を自由に設定し、顧客と直接交渉を行います。車両本体だけでなく整備費用や保証プランも含めた総合的な提案ができ、値引きの幅も広いのが特徴です。
新車購入時には、一般保証として新車登録から3年または走行6万km、特別保証として5年または10万kmのメーカー保証が付帯し、さらに有料の延長保証プランで最大7年程度まで手厚い保障を付けることができます。
中古車購入時には、残存するメーカー保証を引き継げる場合もありますが、ほとんどは販売店独自の保証パックが主流です。保証対象部品や期間、工賃の有無は店舗によって異なるため、提案時に詳細を正確に説明できることが中古車営業マンの重要なスキルとなります。
新車ディーラーでは6か月点検や12か月点検などメーカー指定のスケジュールに基づき、純正部品を用いた整備やリコール対応を実施し、安全性を維持します。
一方、中古車営業マンは車両ごとの状態や保証内容に合わせてオリジナルのメンテナンスパックや車検プランを提案し、お客様とともに長期的なメンテナンス計画を立てます。こうした個別最適化が求められる点にやりがいを感じる方には、中古車営業の現場が合っているでしょう。
新車ディーラーは地域密着型の営業活動を行い、展示会や試乗会、DM配信、チラシ広告などオフライン施策を中心に既存顧客フォローを大切にします。近年はSNSやWeb広告も活用されています。
中古車販売店は全国のオークション仕入れを活かし、ポータルサイトや自社Webサイトを通じたオンライン集客に注力しつつ、イベント出展や動画コンテンツなど多様なチャネルを駆使して広域の顧客を獲得します。
同じ「営業」という枠組みでも、新車ディーラーと中古車店では日々の業務内容や求められるスキルセットが大きく異なります。新車ディーラー営業の持ち味や学べる環境、中古車営業マンならではの裁量や専門性について解説し、各フィールドでどのようなやりがいが得られるのかを掘り下げていきましょう。
新車ディーラー営業マンは、特定メーカーの最新モデルや安全装備、環境性能に関する深い知識を武器に、お客様のライフスタイルに合ったグレードやオプションを提案します。展示車や試乗車を活用して実車を体感いただきながら、メーカー直系の研修や情報更新を受けられるため、体系的なスキルアップが可能です。
販売後も定期点検や車検、保険更新のご案内を通じて長期的な信頼関係を築き、リピーターや紹介客の獲得につなげます。
中古車営業マンは、多種多様なメーカー・モデルを扱うため、市場相場を読み解くデータ分析力や仕入れから販売までを一貫してマネジメントする企画力が求められます。
車両状態表やオークション結果、買取査定データを駆使しながら価格と品質のバランスを追求し、お客様との商談では修復歴や整備履歴を丁寧に説明して信頼を獲得。保証プランやメンテナンスパックを自ら設計し、安心感あるアフターサポートをご提供できます。
新車ディーラーの環境で安心を届ける充実感もありますが、多様な仕入れルートと市場分析を駆使して自分のスタイルで働ける中古車営業には、想像以上の成長機会があります。少しでも「自分ならではの提案がしたい」「提案力を伸ばして稼ぎたい」と感じたら、一度中古車営業の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。
グッドスピードは愛知県を中心に店舗展開し、2024年7月時点で売上成長率115%を誇る中古車販売会社。何でも仕入れて売るのではなく、SUVやミニバン、輸入車など各店舗を専門店化することで顧客を獲得しています。
グッドスピードでは「夢・目標」に向かって挑戦し続ける人材を積極的に採用。充実した研修制度により若手社員を育成し、実力次第で未経験からでもすぐに昇進・昇給できる体制をつくっています。