中古車営業のイロハ » 中古車営業職の本当のトコロ » 中古車営業で「車を買わされる」ことはある?

中古車営業で「車を買わされる」ことはある?

目次
Index

中古車営業の世界に興味をお持ちの方の中には、「ディーラー営業は自社ブランドや扱っている車を『無理やり買わされる』と聞いたことがあるけど、本当なのだろうか?」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

とりわけ新卒や転職などの入り口で、この噂話を耳にすると、「自分が働く以上、必ず車を買わないといけないのか?」「断ると職場での立場が悪くなるのでは?」と心配になるのも無理はありません。

従業員への車購入の強制はほぼない

結論からいえば、現代の中古車ディーラー営業においては、必ずしも“車を買わされる”わけではないというのが実態です。

確かに店舗や会社によっては、新人営業や正社員に対し「自社ブランドを率先して愛用してほしい」という空気感があることは事実です。特に正規ディーラーの場合、新車を強く推進する企業文化が根強く、「営業をするならまず自分自身がオーナーであるべきだ」という暗黙の期待が存在することもあります。

しかし、それが絶対的な“購入強制”として機能するかといえば、必ずしもそうではありません。

中古車を取り扱うディーラーや専門店では、メーカー系列の新車ディーラーほど「メーカーへの徹底した忠誠心」を求められるケースは少なく、会社ごとに方針は異なります。

むしろ、「中古車はメーカーを問わず幅広く扱う」「お客様のニーズに応じておすすめの車種を探す」という働き方が中心ですので、営業スタッフが個人的に所有する車が違うメーカーであっても問題とされない例も多々あります。

また、車の運転そのものにさほど興味を持たず、“移動の手段”と割り切っている営業もいます。そのため、入社してすぐに「あなたもこの車に乗ってね」と言われる可能性は、それほど高くはありません。

大手チェーン店と個人店の違い

一方で、店舗やオーナーの方針によっては「うちの店で取り扱っている車に乗ってこそ、説得力が増す」と考える経営者もいるのは事実です。

とりわけ小さな個人経営の中古車店や、こだわりをもった店舗などでは、「社員はうちの仕入れルートで買って整備も社内でやる」というスタンスが当たり前の場合もあります。

こうした店舗だと、オークションで安く落札した車を社内で整備し、社員割引のような形で提供するケースが一般的です。結果として「お得に買えるから社員はみな自社で買う」という習慣が根付くと、「買わされる」という印象を持つ人も出てきます。

また、新車ほどではないにせよ、「営業が自社でローンを組んで車を買うことで社内の売上に貢献する」という仕組みが存在する会社も一部あります。

ローン契約には紹介手数料などが絡むため、店としては社員がローンを組んでくれるのも嬉しいことなのです。

そうした社内の雰囲気から、「現金一括よりローンを勧められた」「好きに車を選べず、まるでノルマのように車を持たされた」と感じる場合があり、その経験談がインターネット上で「車を買わされる」という噂に拍車をかけている面はあるでしょう。

さらに、営業マン同士が「自分が売った車の台数を増やしたい」という競争意識で動くこともあります。「同期にも負けたくない」「上司に褒められたい」という気持ちが、同僚や後輩に車の購入を勧める形になってしまい、結果的に「買わされた」という感情を持つ人も皆無ではありません。

とはいえ、これはあくまで一部の環境や古い体質の話であって、多くの中古車販売企業では、社員が自社車両を買う・買わないはあくまで個人の選択というのが実態です。

特に大手のチェーン系中古車販売店や、メーカー系中古車ディーラーの中でも若い世代の店長が増えている店舗では、「社員が乗っている車のメーカーにはこだわらない」「そもそも移動手段として社用車がある」という考え方が定着しつつあります。

ですので、「車を買わされるかどうか?」という一面だけを見て中古車営業への転職を諦めるのはもったいないかもしれません。大切なのは、その会社の実情や社風をよく調べ、面接などで直接質問することです。

実際に入社してから「こんなはずじゃなかった」と悩まないためにも、入社前に「社員はみんなここの車に乗っているのか」「ローンを組む文化はあるのか」と率直に尋ねてみるのをおすすめします。

最近ではSNSや転職サイトの口コミでも、社員の実際の声をある程度はつかめますので、まずは情報収集を徹底しましょう。

転職前に確認すべきポイントとまとめ

最後に、「中古車営業に転職しよう」と考えている方へ向けて、具体的にチェックしておきたいポイントを整理します。

お伝えしたように、「車を買わされるリスク」に関しては過度に恐れすぎる必要はありませんが、会社によってはさまざまなスタンスがあるのも事実です。

以下の項目を事前に確認することで、ミスマッチを防ぎ、入社後のキャリアを円滑にスタートできるでしょう。

社員の車保有や購入状況を確認

  • 社内の雰囲気:面接の際に「社員の方は皆さん会社で扱っている車に乗っていますか?」と尋ねてみましょう。もし大半が自社車両に乗っているなら、その背景を確認してみる価値があります。
  • 購入の強制はあるか:直接「買わないと評価が下がるのか」を聞きにくい場合は、「スタッフインタビュー」や「転職口コミサイト」で社内の実態を探ってみると参考になります。

ノルマとインセンティブの仕組み

  • 数字目標の設定方法:月間や四半期など、どのようにノルマが割り振られるか確認しましょう。新人期間は緩和措置があるのか、未達成の場合のペナルティはあるのかも重要です。
  • インセンティブの内訳:台数ベースなのか、粗利益ベースなのか、ローンやオプション販売によるポイント制なのか、具体的に把握することで自分の営業スタイルが合うか判断できます。

教育・研修体制とマニュアル

  • 押し売りを推奨される環境か:新人指導の内容次第で、プレッシャーの掛け方がまったく異なります。長く働きたいなら、自分が納得する接客方法を学べる環境が理想です。
  • 先輩や上司のフォロー:現場で何か問題が起きたときに、上司や先輩が同行やアドバイスをしてくれる体制があるかどうかは、精神的な安心につながります。

取扱車種とターゲット客層

  • 幅広い車種か、特定のジャンルに特化しているか:自動車全般が好きな方は多車種扱う店舗が向いていますし、高級車やスポーツカーなど特定ジャンルに興味があるなら、その分野に強い店舗を狙うのも手です。
  • 客層の傾向:ファミリー層向け、若者向け、法人向けなど、店舗ごとに特徴があります。自分が得意とするコミュニケーションスタイルと合うかどうかも重要です。

入社後のキャリアパス

  • 整備士やマネージャー職へのステップ:中古車販売店の中には、営業と整備が密接に連携している会社もあります。整備の知識を深めたいのか、営業マネジメントを目指したいのか、自分の将来像を思い描いておきましょう。
  • 独立のしやすさ:将来的に自分で中古車店を経営したいと考える方もいるかもしれません。仕入れルートや経営ノウハウを学べる環境がある会社だと、夢が広がります。

まとめ

ここまで見てきたように、「中古車営業は車を買わされる」という噂が一人歩きしている面はあるものの、実情は会社や店舗によって大きく異なります

特に大手チェーンや若い世代が活躍する店舗では、社員が自分の車をどうするかはあくまで個人の自由とされるケースも珍しくありません。

ただし、地域密着型の小さな店舗や、オーナー色が強い企業だと「社員にも自社在庫で車を買わせる」という慣行がまだ残っている可能性はあります。

いずれにしても、最終的には「事前にどれだけ情報収集し、自分の疑問を面接時に解消できるか」が鍵です。

“買わされるのでは?”という不安だけにとらわれるのではなく、中古車営業という仕事のやりがいや可能性にも目を向けてみてください。

豊富な車種を扱いながら、多様なお客様と触れ合い、信頼関係を築いていく充実感は、新車ディーラーでは味わえない魅力ともいえます。

もし入社後に「どうしても社内の方針が合わない」と感じたら、少し勇気を持って会社や上司に相談する、あるいは思い切って別の店舗へ移るという選択肢もあります。

中古車業界は全国各地に数多くのプレーヤーが存在し、受け皿も広いです。ご自身の価値観やライフスタイルに合った環境を見つけることで、より長く働き続けられるでしょう。

Sponsored by
株式会社グッドスピード
           
チャレンジする人を応援し続ける
中古自動車販売会社
株式会社グッドスピード
       

グッドスピードは愛知県を中心に店舗展開し、2024年7月時点で売上成長率115%を誇る中古車販売会社。何でも仕入れて売るのではなく、SUVやミニバン、輸入車など各店舗を専門店化することで顧客を獲得しています。
グッドスピードでは「夢・目標」に向かって挑戦し続ける人材を積極的に採用。充実した研修制度により若手社員を育成し、実力次第で未経験からでもすぐに昇進・昇給できる体制をつくっています。